林英樹の演劇手帖 TOP


ナショナルシアタースタジオ(ロンドン)

2000、ロンドン

「カサンドラ・プロジェクト」ワークショップ
林の訓練方法を使ってエレンと即興演技を行う。彼女はベトナム系フランス人でピー ター・ブルックなどと仕事をしていたが、テアトル・ド・コンプリシテの舞台出演の ため英国滞在中。
ギリシアからの女優タリア。現在オックスフォードでギリシア劇の講師をしている。 彼女の協力で、本ワークショップテーマの『カンサンドラ』(「オレスティア」三部 作などによる)を古代ギリシア語、そして英語と日本語と異なる三つの音声言語で比 較しつつ、混交した音声空間を作る試みを行った。タリアとは以前からの長いつきあ いである。
このワークショップがナショナルシアターの主催で実現したのは、以前ロンドンで行 った林のワークショップに参加したイエローアースシアターの働きかけによる。ワー クショップに参加後、一緒に舞台作りをして欲しいと依頼され、企画を進める前にま ずワークショップで実験してからにしましょう、という林の提案からスタートしたも の。
参加メンバーらと語らう。参加者は英国人俳優の他、ドイツ、ギリシア、フランス、 ノルウエー国籍。また英国籍にはネイティブのほか、香港系、シンガポール系英国 人、日本人と英国人の混血英国人、中国人と英国人の混血英国人とまさに「ハイブリ ッド」状態でのワークショップに。劇言語を音声の側面から実験するにはもってこ い・・・。
イエロー‐スシアターの日系英国人ヒロコ。しかし、日本語は話せない。6歳のと き、一年日本に住んだが、「いじめ」に会い、その「トラウマ」で日本には行きたく ない、と言っていた。

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