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さて、公演は終わった。
今回は評判は極めて良い。客席から動けなかった、ラストは鳥肌
立った、舞台に居るのはあれは「私」だった、掲示板の内容(メ
ンバー自身の書き込み)がリアル過ぎて、本物のの書き込みを使
ったドキュメントだと思った・・・。
公演楽日翌日、さっそく年中無休のシアターファクトリー(TF)
ワ−クショップ。初めは公演を見た感想を聞く。互いに同じ舞台
の感想を話合うのはいいなあ、認識が深まる、舞台は一度見て、
次に考えた時に二度見る、と改めて思う。
吉田君:見終わったあとに気づいたことがあった。無意識のうち
に得体の知れない力に縛られていた。見ているのに舞台から見ら
れている感覚。「距離感のない芝居をやりたい」とTFのH君がか
って 語っていたが、たぶん今回のがそれだと感じた。
沖縄の名嘉君;自分は舞台を見ているはずなのに、観客席と舞台
が逆になった奇妙な錯覚、自分が舞台に立っている感覚になっ
た。
仮面ーーー仮面をはずすと逆に本物の仮面をかぶった感じ。仮面
をつけることで自分でいられる、のか。日常は素顔だから、逆に
素顔を出せないと思った。シーン2−−−服を着たのに脱
ぐ・・・じゃあ、何故服を着るの?と言う疑問。着たら脱ぎたく
なる、着たくないのに着てしまう、いろいろなことを考えた。更
にアルトーの「糞」の話、「生きると言うのは糞を流すこと」。
隠す、隠したいのに見せてしまう・・・。
TF最長老、会社員36年の社会人メンバー若林さん;事前に「ア
ンティゴネー』を読んで面白いと思った。金曜日に見て、土日と
舞台を反芻して気づいたことが幾つかあった。まず仮面に驚く、
そのリアルさに。仮面をつけたほうがより鮮明につけた人の表情
が現われている。あの怖さにびっくり。(会社生活が長いゆえ
か)、オフィスの女性たち(OL)のシーンがリアルだったと。あ
る意味、弱者(女性、子供の含めて)の反乱だと思うが、 そう
した声を聞く、知ることが今の社会に必要なことだろう。シーン
2−−−普通は女が脱ぐ(人に見せるものとしては)、それを男
性がやる・・・・・・吉永さん(服を切り裂く女)はラストで、
たぶん切り裂いた布服はOLの服で、それを撒く事で、「男たち」
を葬ったのではないか、と思う。
舞台が終わったと、客席の声を聞くのは面白い。テクニカルなダ
メ出し、ではなく、こういう表現を通じたその根底の思想に触れ
てくる声は、特にうれしい。
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